洗面所や流しなど吐き出す場所がない場合は、洗口液の容器にティッシュペーパーを入れて吐き出し、しみこませてください。なお、容器などは各自治体のゴミ分別ルールに従って捨ててください。
毎日、隅々まで磨いているつもりでも、どうしても歯ブラシの届きにくい所、汚れがたまりやすい所が出来てしまいます。この部分のクリーニングを歯科衛生士が専門的な器械を使って行うのがPMTCです。
PMTCには、虫歯予防や歯周病の予防や改善、歯質の強化とともに、歯の着色を除去し、光沢のあるきれいな歯を保つなどの効果があります。痛みもなく早く終わります。
お茶やコーヒーなどのステイン(茶渋のようなもの)、また喫煙が原因のニコチンやタールによる汚れは、歯磨きだけでは落ちにくく、無理に磨くと逆に大切な歯質や歯ぐきを傷つけることにもなります。
そのような汚れは、プロによる歯面清掃(ティースクリーニング)におまかせ下さい。あなたの歯の輝きがよみがえります。
バイオフィルムが形成されると、抗菌剤やフッ素化合物などの薬剤が歯の表面まで到達しない為、十分な効果が期待されなくなります。
歯の染め出し検査などを行い、お口の中を診査して、現在のお口の状態を説明し、今後の治療方針をご相談します。
専用の器具を使って歯石を細部までとります。
重炭酸ナトリウム塩を専用の器具から吹き出して、歯の表面のヤニや茶渋などの着色をとります。
専用のジェル(フッ素配合)を使って、歯と歯の間や表面を1本ずつ丁寧に磨きます。
最後に、家庭でのブラッシングの指導や今後の計画を話し合います。
シーラントとは、奥歯の溝を薄いプラスチックで塞ぐ虫歯予防法です。
奥歯の溝は複雑な形をしているので歯ブラシの毛先が入らずそのために毎日歯磨きをしていても虫歯になってしまうことがありますが、シーラントで奥歯の溝を塞ぐことにより、奥歯の溝の虫歯を防ぐことが可能です。
虫歯になりやすい奥歯の溝をシーラント(接着力のあるプラスチック)で埋めます。咬み合う歯の面の凸凹に汚れが溜まりにくくなり、虫歯を予防することができます。
生えて間もない6歳臼歯はとくに溝が深く虫歯になりやすいので、大切な永久歯を守るためにもシーラントで埋めてしっかり予防しましょう。
フッ素とは歯の質を強くする自然元素のひとつです。
実はとても身近なもので、緑茶(浸出液)・紅茶・ビール・ミソ・リンゴ・ダイコン・イワシ・牛肉などに微妙に含まれており、飲食物以外にも骨や歯などにも含まれています。フッ素には、歯のエナメル質を強くして、虫歯菌の出す酸に負けない歯を作る働きがあります。
実際、フッ素を作用させた歯とフッ素を使用していない歯とでは、数十倍も違うとされています。
歯質を強化する効力が高いことから、スウェーデンやアメリカなどの国でも、虫歯予防に利用されています。
フッ素が配合されているかどうかは、まず、商品の裏側にある成分表を見ましょう。
成分表の最後のほうにある薬用成分の欄に、フッ化ナトリウム、フッ化第一スズやモノフルオロリン酸ナトリウムと表示してあるものを選ぶといいでしょう。
フッ素塗布は健康保険適用外と、条件によっては健康保険適用されます。
開始時期は、1歳半(上下の歯が4本ずつ生えてきたところ)からと、根面う蝕ができやすくなる65歳以上が対象と考えてください。
フッ素には歯を強くし虫歯菌の活動を抑える働きがあり、虫歯予防に高い効果を発揮します。生えて間もない歯ほど、その予防効果は高いと考えられています。
球状の綿にフッ素塗布液を含ませ、歯に軽く押し当てて塗る方法です。
トレーの中に液をしみこませた濾紙などを入れ、口にくわえさせて塗布します。
当院は、虫歯予防や知覚過敏症に高い効果があるといわれるフッ素イオン導入装置「パイオキュア―」を取り入れています。
パイオキュアーの使用によりフッ素をイオン化させ、歯牙には通常取り込まれにくいフッ素を、塗布するよりも効果的に歯に浸透させることが出来ます。
フッ素は単体では不安定な元素のため、常に他の元素と結合しています。
パイオキュアーによってフッ化ナトリウムを電気的に分解することで、フッ素をイオン化させます。(F-)
パイオキュアーは、人体(歯)を一時的にプラス極性にさせ、マイナス電荷を帯びているフッ素イオンを人体(歯)に取り込みやすくします。
フッ素を歯質に取り込ませると、耐酸性のあるフッ化リン酸カルシウム(フルオロアパタイト)を作ります。 フルオロアパタイトは、虫歯菌が出す酸に対して溶かされにくい性質を持っているため、歯のエナメル質が強くなり、虫歯になりにくくなるのです。
フッ素には細菌の繁殖を抑える働きがあり、さまざまな根管治療に応用できます。
根管治療時にパイオキュアーを使用することで、イオン化されたフッ素が根管の細部まで行き渡り、通常の薬液では届きにくい箇所の消毒が行えます。
また、炎症をおこした組織に対しては、収斂(消炎)作用があります。
抜髄後の処置や感染根管治療、難治性根管治療などに効果的です。
まず含嗽剤とは病院で処方され、感染予防、炎症を抑えるなどの目的で期間限定的に使用するものをいいます。そして洗口液は、市販されていてセルフケアとして毎日使用できるものをいいます。
簡単な虫歯の予防方法のひとつとして、当院では口腔内セルフケアにフッ化物洗口液を推奨しております。
歯みがきをした後にフッ化ナトリウム溶液を用いて、ブクブクうがいを行います。
1週間に1度だけ行う週1日法をお薦めしておりますが、1週間の内、平日の5日間行う週5日法もございます。
フッ化物洗口は生えて間もない歯ほど効果を発揮するため、うがいができるようになる3~4歳頃から永久歯が生え揃う中学校卒業までフッ化物洗口を続けると高いむし歯予防効果が期待できます。子供のころに行ったフッ化物洗口の効果は成人後も効果が持続します。そして大人になってからフッ化物洗口を行った場合もむし歯予防に効果があります。
フッ化物洗口法の効果として
① 再石灰化の促進
② エナメル質の結晶性が向上し、フルオロアパタイトの形成による歯質向上
③ プラーク中の微生物の酸産生を抑制
があげられています。
(1) 洗口前には歯を磨くか、水でお口をゆすいでください。
(2) 容器のフタを開けます。
※洗口液がこぼれないように注意しながら、フタを開けてください。
(3) 洗口液をお口に含みます。
※飲まないでください。
(4) 下を向いてぶくぶくうがいをしてください。(約30秒間)
(5) 洗口後、お口に含んだ液を十分吐き出してください。
洗面所や流しなど吐き出す場所がない場合は、洗口液の容器にティッシュペーパーを入れて吐き出し、しみこませてください。なお、容器などは各自治体のゴミ分別ルールに従って捨ててください。